交通事故での嘘の証言の取り扱いや対処法について

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交通事故では被害者・加害者、そして目撃者などの証人がそれぞれ事故に対しての証言を行いますよね。ただ自分が不利になると思った人によっては嘘の証言をして、自分の立場を有利にしようと画策するケースも少なくありません。

そこで今回は交通事故で被害者や加害者、証人などが嘘の証言をした場合にどうすればいいのか解説します。

交通事故案件で嘘の証言は珍しくない

まず一番に指摘されることが、交通事故案件で嘘の証言が出てくることは珍しくないという点です。特に加害者の場合は正しい証言をすると自分に不利に働いてしまうことが多く、場合によっては刑が重くなってしまうというリスクもあります。

このため自分の罪を軽くするために嘘の証言をするという人は少なくありませんし、嘘の証言によって事故の過失を被害者側に背負わせようと画策する人も少なくありません。そうすることで示談を成立させやすくしたり、最悪のケースとしては被害者側に原因があるとして自身は罪から逃れようとしたりする魂胆もあるようです。

これは被害者側であっても自身に多少の過失がある場合は例外ではありませんし、証人も加害者に頼まれて嘘の証言をするケースもあると言われています。このようにどのような立場であっても自分の立場をよくするために嘘の証言をするということは多いため、嘘の証言をされた場合の対処法を検討する必要があります。

嘘をついた場合は偽証罪になるのか

もし交通事故に関連する証言で嘘の証言をした場合、基本的には偽証罪などの罪に問われることは少ないと言います。これは嘘の証言に対して確証を持たせることができる証拠がなかったり、嘘をついた相手が記憶違いを訴えた場合はそのまま受け流されてしまう傾向にあるためだとされています。

そのため裁判に至るまでについた嘘に関しては偽証罪に該当することはないとされていますが、裁判の場では大きく心証を損なう可能性があるところが重要です。裁判の場で嘘の証言をした場合は、嘘であるという証拠がなかったとしても嘘である可能性があったり、証言が二転三転する、曖昧になるなど怪しいところがあれば、当然証言をした相手の信用はなくなります。

このため記憶違いと受け流されたとしても心証を損なっているため、その後の証言に関しても信用性が乏しいと判断されることもあるようです。ただ裁判の場で嘘の証言をしたという証拠があれば、その時点で偽証罪が成立します。

そうなれば裁判に当然大きな影響を与えますし、偽証罪に関しての罰則を求められます。このような点から偽証罪になるかどうかは、裁判の場であるかどうかと証拠の有無が重要となっているのです。

交通事故案件ではどのような嘘の証言があるのか

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交通事故案件で嘘の証言が出るケースとして多いのが、信号機の色や速度に関することですよね。信号機の色は加害者の過失を明確に示すもので、過失割合にも直結してくるので嘘の証言で過失を軽減しようとする人が少なくありません。

このため赤だったものを黄色や青と言ったり、途中で赤に変わったと証言するケースが多いです。速度に関しても同様で、スピードオーバーしていたにもかかわらず徐行していたと証言するケースや、被害者側が速度超過をしていたと証言する人もいます。

ほかにも一旦停止義務に関するものや見通し状況に関するもの、道路状況や天気に関することなど様々です。中には被害者側が飛び出してきたなど被害者側に過失があるかのように嘘の証言をする人も少なくないので、注意が必要だと言われています。

そしてこれらの嘘の証言の背景には過失割合を減らしたい、民事や刑事罰を軽減したい、という思いがほとんどなので、嘘を指摘したとしてもどんどん証言を変えてくる可能性が高いとされています。このためどんどん嘘を指摘して矛盾をついていくことで嘘を露見させることは可能ですが、実際に物的な証拠などで証明できなければ難しいようです。

嘘の証言をされた場合の対処法

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もしも嘘の証言をされた場合には、第三者相手にも証明することができる明確な証拠を提示することで証言を覆すことができます。

そのためには交通事故が発生した時に現場の様子を撮影しておくなど、現場の状態がわかるものを残しておくことがおすすめです。特に便利なのがドライブレコーダーの存在で、事故発生前から発生直後、そして発生後の様子をすべて記録することができます。

そのため相手の嘘の証言を確実に指摘することができる証拠として利用できるため、ドライブレコーダーを搭載しておくことがおすすめされています。もしも現場の保存や証拠を残すことができなかった場合は、現場近くに防犯カメラや監視カメラがないかどうかを確認します。

こちらは警察官や弁護士と一緒にお願いすると確認させてもらえるので、単独ではなく警察官や弁護士に同伴してもらって探すとスムーズです。ほかにも自分なりに交通事故の様子などを記録したり、目撃者を確保しておくということも大切です。

交通事故の記録に関しては相手や自分の車の写真を添付することや道路状況を記録しておくと証拠能力が高くなるほか、後から交通事故の状況と照らし合わせることで当時はわからなかったことが発覚するケースもあります。

目撃者に関しては警察官や弁護士側で目撃者を探してくれますが、事故が発生した直後に周囲にいる人たちにお願いしておけば確実に確保することができます。

その時は連絡先を聞いておくと便利なので、落ち着いて行動することが大切だと言われています。

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自身が嘘の証言をしてしまった場合は

中には、自分が実際に嘘の証言をしてしまったという人もいますよね。主に加害者側の立場の人が該当しているのですが、被害者側でも証人側でも嘘の証言をしてしまったという経験がある人は少なくありません。このような場合、嘘の内容によっては交通事故の調査に支障をきたしていることや相手に迷惑をかけていることが考えられます。

ただ裁判以外の場所での証言であれば偽証罪に問われることはありませんし、嘘だという証拠がないのであれば受け流されている可能性が高いです。ただ加害者の立場で嘘の証言をしているのであれば被害者側からの心証は当然悪くなりますし、示談交渉も成立しにくくなるデメリットがあります。

また裁判の席で嘘の証言をしてしまった場合、証拠を提示されて偽証罪が発覚すると立場が悪くなります。最悪の場合は民事・刑事責任が重いと判断され、重い罰を下されることもあるようです。このため嘘の証言をしてしまった場合はすぐに訂正して謝罪をした方がいいと言われており、直接の謝罪が難しい場合は弁護士を通じて訂正と謝罪をすることが望ましいと考えられています。